ミツル

シャーリー・チザムのミツルのレビュー・感想・評価

シャーリー・チザム(2024年製作の映画)
4.0
まだアメリカ大統領に女性がなったことはなく、黒人の大統領もオバマ元大統領が初だったことを思うと、70年代に立候補しようとしたシャーリーのすごさがわかる。
実際はもっとたくさん襲撃や脅迫に近いことがあったのでは。
映画ではあまり批判的な人たちは描写されていなかったけど、逆風は想像もできないくらい強かったんじゃないか。

途中からコンラッドとの齟齬が気になるようになってきたけど、あれは光が当たっているポジションが男女逆転してるから生まれる違和感なんだと思う。
選挙資金の話をしたシーンとか、男女逆だったらあんなに絶望的な溝は生まれてなかっただろうし。

選挙戦のエンディングは政治の駆け引きの難しさを感じさせるもので、政治って嫌な世界だな!!と日本の現状も合わせて思った。
南部と北部で主張の言い回しを変えたりしないシャーリーの真っ直ぐさとは合わなそう。

ロバートが担当したTV局を訴えた裁判はそこだけでも1本の映画になると思うので、スピンオフを作ってほしい。
あんなにサラッと流して良い簡単さではなかったはず。
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