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ニモーナのKのレビュー・感想・評価

ニモーナ(2023年製作の映画)
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自ら思考することを放棄し、スマホ脳になってただ只管にドーパミンヒットを求め続けるだけのサルと化した無知蒙昧の愚民共に1000回観てもらいたいね。
衆愚政治が罷り通ってしまっている日本ならなおさら。いい加減目覚めなさい(阿久津真矢)

差別・偏見の無い新たな世界観を、子供からバカな大人、考えの凝り固まった老人たちetc隅々まで提示するための最高の教科書になりうる作品

人類は国・法・貨幣・宗教など目には見えない虚構という大きな城壁を築き上げ、集団でそれらを信じることで互いに協力し合いことで今日まで生き延びてきた。
その結果、現実とあまりにも多くの虚構が混じり合い真実が覆い隠されてしまったせいで今日のカオスな状況を招いてしまった。
人類が今後さらに平和で発展した未来に向かうためには、既存の物語を書き換え、自らが創り出した見えない壁や枠組みを今一度ブチ壊す必要があると思う。
つい最近も学校や国から「真実」として教えられたことを疑いもせず、植え付けられた小さな価値観でしか相手をみることができない、自分のことを「ふつうの人」だと思っている人々が大勢いたせいで、俺と同世代のタレントが自殺で亡くなってしまった。ホルモンバランスが崩れただけでは人は死なない。本人とは何の関係もないはずの他者からの心無い言葉や好奇の目が彼を自殺に追いやったのは明白だ。グロテスクすぎるよね今の現実。
負の連鎖を断ち切るには、ひとりひとりの意識を少しずつ変えていくしかない。それこそ何世代もの時間をかけて。

そういった意味では『ニモーナ』という作品は現実の世界で起こっている事と地続きなお話であって、ファンタジーな世界だけの出来事では決してないんだ。

物理的な苦痛には痛がるそぶりすらみせない「モンスター」でさえ、他者から理不尽に拒絶され、虐げられる心の痛みは耐え難いものなのだ。
「普通の人」には話しても理解されない、受け入れられない、共感してもらえない特徴を数多く持っているニモーナの抱える圧倒的な孤独感や哀しみは死をも凌駕する苦痛なのだと思う。現に彼女は死を恐れていないしね。
そんな心の苦しみを全てとはいかないが理解し寄り添ってくれたバリスターという存在は、彼女にとって大きな心の支えになったんだろうな。
俺も人生でそういう友達を見つけて大切にしていきたい。眞人くんもそう言っていた。

ニモーナの様なとてつもなく寛大な愛を持った者が犠牲にならなくとも、常識を疑い、壁の外に一歩踏み出す勇気を「普通の人」たちが持つことができる世の中になると良いよね。

まぁ何が言いたいかっていうと、さっさと日本も大麻とサイケデリクス解禁しろっつー話なんですわ。
面白かったです。
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