まーしー

ドラミちゃん アララ・少年山賊団のまーしーのレビュー・感想・評価

3.0
『ドラエモン のび太のドラビアンナイト』で併映された40分の中編映画。ドラミちゃんシリーズ第2作。

のび太の子孫セワシが、ドジな先祖「のび平」を矯正しようと、ドラミちゃんと調査ロボットのアララを戦国時代へ向かわせる。
その舞台は1580年。
のび平はお地蔵さんに挨拶するなど、のび太に負けず劣らずのドジな少年だが、ジャイアンを連想させるタケ蔵たちとともに、少年山賊団に参加している。
タケ蔵たちが山賊団を結成した理由は、スネ夫一家を連想させる悪徳領主の取り締まりが厳しいから。
そして、その山賊団に、タイムスリップしたドラミちゃんとアララも加わるところが本作の見どころ。

ただ、悪徳領主を懲らしめるという、単純な勧善懲悪アニメではない。
悪徳領主の息子スネ丸の心の揺らぎや、オラオラ系なタケ蔵のちょっとした優しさなど、ハートフルな描写もある。
また、のび平がドジな理由に気づくドラミちゃんは、さすがのしっかり者。ドラえもんとは少し違う。

戦国時代を舞台にするも、のび太やしずかちゃんたちのような人物が登場し、ドラミちゃんの道具が活躍するあたり、『ドラえもん』の世界観がそのまま踏襲されている。
これは前作の『ドラミちゃん/ミニドラSOS!!!』も同じ。
ステレオタイプにしてキャラクター描写などを割愛することで、40分という短時間にうまく収められている。

『ドラえもん』のスピンオフとしては模範的な作品だと思う。