ヘラルドスクエア

ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男のヘラルドスクエアのレビュー・感想・評価

2.9
祝アカデミー主演男優賞ノミネート。
とても勉強になりました。
ワシントン大行進は各黒人団体が一枚岩ではなかったのですね。
政府やFBIからの妨害は当然のこと、キング牧師でさえ最初は懐疑的だったとは知りませんでした。
例の演説があまりにも歴史的なので、てっきりキング牧師が中心で主導していたのかとばかり思っていました。
やむに止まれず爆発した衝動的なデモではなく、用意周到な計画に基づいて遂行されたことがよく分かります。
ガンジーの塩の行進を参考にしたり。
何度も事前にワシントン入りして現場を視察しています。
民主主義とは根回しと調整なんだなとつくづく思いました。
多数決で押し切るようなことでは本質的には何事も達成できないなぁと。
黒人ミュージシャン、特にゴスペル(マヘリア ジャクソン)が行進の精神的支柱になったことに触れているのも作品の信頼度を補強していると思います。
も少しエンタメ寄りな『グローリー』(2014年)も合わせて見るのがおすすめ。