レオン

ラスティン:ワシントンの「あの日」を作った男のレオンのレビュー・感想・評価

3.6
2024年アカデミー賞主演男優ノミネート作品 (★平均3.6 ネトフリ見放題)   う~ん惜しい作品。 人権を求め10万人規模のデモを企画した男の物語、として題材は素晴らしく、本筋をグイグイ進める進行ならもっと評価が上がったと思うが、同性愛や不可解シーンもあり、中途半端な脚本に感じた。

まず主演の コールマン・ドミンゴは、今作を視聴する前に、アカデミー受賞式で初めて知り、「鼻のでっかい役者さんだな~♪」という印象しかなかったのだが、作中では本当に多彩な表情を作り、各シーンの印象を強く演出していて、なるほど男優賞ノミネートにも納得の演技。
(食事中のフフ~ンという表情や、突き放された言葉に、落胆するシーン等、台詞がなくとも心中がはっきり伝わる)

が、このラスティンという人物が実際に同性愛者で、それを表現してるシーンも多々挿入され、さらには?が湧くシーンも私が把握しただけで3シーンもあった。

とある政治家がクレームを付けに来た目的は? 部屋の外で同居者の姿を見つけてのシーンの意味は? デモ企画の進展がドンドン決まって活気あるシーンに、唐突に女性応援者が少ない事を表し盛り下げる意味は?
等々、見る者になにを訴えたいのか不明に感じる描写も散見・・。

それにラストは感動するが、デモシーンがあっという間で、その感動を最大限に増さずに物語をエンディングにしてしまった様に感じる。 横道に逸れるシーンをもっと短縮して、多数の人がバス・電車で続々集まるシーンや、人・人・人とどれだけ集まったんだ~という様な圧倒するシーンをさらに時間をかけて、丁寧に演出にすれば、もっともっと素晴らしい作品になったのではと思う。  惜しい・・。

PS
邦題の「・・・ワシントンの「あの日」を作った男」ってなんか ゴシップ的な出来事?と違和感が湧く。 私なら、「10万人デモを企画した男:ラスティン」とズバッと内容が分かるタイトルにしてるな♪
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