ぐり

老ナルキソスのぐりのレビュー・感想・評価

老ナルキソス(2022年製作の映画)
2.8
若さと美しさを自認し、周りを卑下してきた山崎。
歳を重ね、ひとりの性的対象としても絵本作家としても、周りから必要とされなくなってきた。
同じ同性愛者の昔の仲間が、昔とは違う場所で、活き活きしているのをみると悪態をつく。
お前はこんな場所に来たかったのかと言うように。

若かりし頃は自らの美しさに溺れ、年老えば、若くて美しいレオに溺れる。
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俳優陣の演技がすごく良かったし、
山崎やレオだけじゃなく、周囲の人々の心情も丁寧に描かれていた。

性的マイノリティーの苦しみというより、
広く多くの人に共感できる苦しみのように思えたのは、
わたしが山崎の心情を深く捉えきれていないだけなのだろうか。
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