イワシ

Skinamarink(原題)のイワシのレビュー・感想・評価

Skinamarink(原題)(2022年製作の映画)
3.9
ドアや窓や両親が消えた家に幼い姉弟が閉じ込められるというホラーだが、この二人の姿はほとんど映らず映っても足だけ。無人の空間と暗闇が大半を占める室内版『この場にいないようにするために』(の前半)という趣。アクションは最小で彼らが触れた物体がフレームインすることで間接的に表現される。フィックスの画面は天井や床、階段を断片的に捉えるのみでライトやテレビの光もむしろ見通せない暗闇を強める。時折、不気味な声に従うように主観ショットが導入されるがそれも恐怖にままならない子どもの主観に否応なく付き合わされるので強く拘束感を生む。あの不明瞭な顔の不気味さ。
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