シネマートの粋な企画“韓国アニメセレクション”のひとつ『耳穴』です！
この企画は過去に制作された韓国🇰🇷のアニメーションの中から垂涎？の5作品を日替わりで上映するもの。

この『耳穴』、かなりのダークファンタジーでした。作画も奇妙でお世辞にも、可愛いとかきれいとは言えない。気味が悪いと言ってもいい。色調も茶色、灰色、藍色、どどめ色なんかがたっぷり使われていて全然明るくない。

社会に上手く溶け込めないチェ・ブルチャルは“耳かきサービス社”に勤務している。ある時、人の耳の中に入れる程に小さくなってしまった！

ところが、その小さい身体を生かして、直接、耳穴に入ってカキカキするサービスが人気を博す。依頼主を訪問する時の耳型のバッグ👜がシュール。

まるで炭鉱夫のような出立ちで、時には掃除機を持って入ったり、柄の長いスプーンなようなものを持って入ったりして、依頼主の耳の中を掃除🧹する。

やってくうちに、依頼主の深層心理が覗けることに気付く。聞きたくないことを聞き、見たくないものを見る。自分の家族にまつわる暗い過去も目にする。

この作品は「スプーンおばさん」のようなほっこり痛快なものではないのだ！あくまでダークファンタジーなのだ。

この奇妙な作品は、人に自分の存在を知らせたい、ぼくの声を聞いてー！という痛快ならぬ痛々しい哀しみのこもった作品なのである。

たぶん…

• #ミサホ／シネマート心斎橋
• #ミサホ／アニメーション