みりお

沈黙の艦隊のみりおのレビュー・感想・評価

沈黙の艦隊(2023年製作の映画)
3.8
いや〜素晴らしい!
作品の名前だけはよく聴いて知っていたけれど、読んだことはなく、なんならどういうお話かすら知らずに観に行ったけれど、本当にいまこそ観るべき作品だった。
生まれてこのかた、旅行に行きたいと思えば大体どこでも足を踏み入れられるような時代を生きてきた。
大学生の頃は、ロシアもイスラエルも、当たり前に旅行の行き先で検討していた。
わずか十数年の間に世界の情勢はガラッと変わって、でも島国・日本に住む日本人は、いつもその情勢からどこか遠いところにいる。
そんな姿勢を見破られたかのようなタイミングで公開された本作に、背筋が伸びる思いだった。

潜水艦映画はそもそも無条件で好きなのだけれど、かなりの確率で暗く重苦しい作品になりがち。
しかし本作は、さすがAmazonStudioとの共同制作だけあって、潜水艦の外の描写が迫力満点。
どうやって撮ったの?と目を見張るような映像の連続に、映画館で観られたことに満足感を覚える。
ただ一方で、迫力で押し切る作品でもない。
暗く閉鎖された空間での会話劇、外界の様子を知る術は微かな音だけというピンと張り詰めた空気感も見どころ。
緩急がしっかりついた作品に仕上がっていて、映画の中の世界にしっかり没入できる。

最近映画情報追えてないけど、続編作られるのかしら…
続編できたら必ず観に行きます。
みりお

みりお