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私たちの声のBaadのレビュー・感想・評価

私たちの声(2022年製作の映画)
4.5
あんまり期待もせずに、杏とジャックリーン・フェルナンデスの出ている映画が含まれているオムニバスということで見に行ったのですが、とても良かったです。オムニバスは好きで見ている方だと思いますが、これはかなりレベルが高い。ベスト5には入るかな?

各国から女性の置かれている現状を女性監督が撮った映画を集めたということですが、それぞれの作品も見応えがありつつも、構成やつなぎの部分の編集も見事で、一つの映画として楽しく見られました。

特に良かったのがコロナ下の最初の頃路上生活者の回診をする医師の話と妹の死を気に帰郷した姉と存在を知らなかった姪との関係の話、あとは最初に言及した日本とインドの二篇でした。インドの話は話自体は良かったものの、他のエピソードと比べて観念的な上派手だったので浮いてしまうのではないかと思ったのですが、ラスト近くでいいアクセントになっていました。美容整形医師役のジャックリーンがフェイシャルマッサージしている場面。あれが素肌だとしたら大変な役者根性だな、と思いました。

第一話だけはテーマはくっきりしているものの映画としてはプロの仕事の中でひとつだけ素人が撮ってる感じでなんか下手だと気になりましたが、ジェニファー・ハドソンの演技と実話であることに救われていました。順番としてはここ以外には置けないよね。監督してる人、脚本とかプロデュースはいいけれど、演出は他の人に頼んだほうがいいと思った。

シャー・ルクの『パターン』と同じ日に見ましたが、どちらも見てパワーをもらえる映画だったので、違う日に見た方が良かったかも、とちらっと思いました。

エンドロール、歌から始まって、ダンス、あとは文字だけ、という流れでしたが、ダンスまでは素晴らしかったんだけれど、文字だけはしんどく、内容に興味もあったのでパンフレット買ってしまいました。
インド映画以外で買ったのは久しぶり。
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