Omizu

イヴァルのOmizuのレビュー・感想・評価

イヴァル(2023年製作の映画)
3.0
【第95回アカデミー賞 短編実写映画賞ノミネート】
『バーバラと心の巨人』のアンダース・ウォルター監督の短編映画。ウォルター監督は『Helium』(2014年)で同部門を制しており二度目のノミネートとなる。

デンマーク映画だが舞台はグリーンランド。イヴァルというイヌイットの少女が突然いなくなってしまう。姉を慕う妹は彼女を探し始めるが…

後半のある真実には驚愕させられる。非常に辛く哀しい。グリーンランドの寒々しい景色に響く妹の声は情緒的。

ただし展開としてはあまり進まず、これで終わっていいのかという疑問が拭えない。明かされる真実も過去の回想に過ぎず前進はしない。

おばあちゃんと抱き合う前にまずすることがあるのではと思わずにはいられない。

『バーバラと心の巨人』はなかなか好きな作品であったがやはり少女のナレーションに任せすぎというのは共通して思う欠点。

映像センスはいいだけに残念かな。
Omizu

Omizu