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アイルトンセナ 〜音速の彼方へのhanaのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

F1の伝説的レーサー、アイルトン・セナの生涯を本人や家族、チーム関係者のインタビューにから振り返るドキュメンタリー。

恥ずかしながら、彼の名はレーシング中の事故により若くして亡くなった事しか知らずにいました。「音速の貴公子」の名の通り、速さを武器にリスクの高いドライブスキルを駆使して勝ち続けるその姿は、彗星の如く現れたヒーローのよう。

F1界で輝かしい功績を築いていく彼は、やがて母国ブラジルの英雄になり国民に希望を与る存在に。キャリアを積むごとに使命感と覚悟が漲っていくセナの顔が印象的。

ウィニングランで国旗を高らかに振る姿が本当に眩しかったです。自分がブラジル国民であれば、その姿が誇らしくて涙が溢れただろうな。

常に危険と隣り合わせな環境で戦わねばならない選手達の葛藤と苦悩。それは90年代に多発したレーシング事故で最も顕著に現れていた。自分のコンディションを整えて、チームとマシンに関する入念な打ち合わせをしても、最後は運任せなのだろうか。とても孤独な世界だと思いました。

アラン・プロストは、彼のことを良く理解していたんですね。引退後に長年のライバルであったセナと和解し、交流を持ち始めた矢先の事故。そのショックは計り知れません。直前までマシンの不安材料や改善点について何度も話し合ってたといいます。

内情を知る程に彼の事故が辛くなりますが、レーサーになる夢を幼い頃に抱いて実現させて英雄になったセナはいつまでも人々の心に生き続けるでしょう。
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