アダマン号に乗ってのきっかけはSEALDsのネタバレレビュー・内容・結末

フランス・セーヌ川に浮かぶ船形のデイケア施設、アダマン号。精神疾患の患者たちが通う。
そのノビノビと自由な雰囲気は「日本とフランスの違いかな？」と思わせるが、実はフランスでもこのような施設は稀だということにラストで気づかされる。フランスでも「形式的な事務に追われて個を軽んじる世界」だと言う。

どんな立場、どんな状況、どんな年齢であろうとも、ひとりひとりが幸せを実感できる社会を追求しなければならない。他者に対してまで「幸せじゃないだろうから生きていてもムダ」という考え方が蔓延る現代、「幸せに生きてもらう（生きる）ためには社会をどう変えるか」に思考のベクトルを変えることが必要で、その示唆に富む作品と言っていい。