“ドキュメンタリー”と銘打てば何でもいいのかっていうような内容。
いい機材を使って人間を撮れば、観客が勝手に意味を付けてくれる。
なんて都合のいいジャンルだろう。
作り手が出来るだけ手を加えずに自然な状態を映したかったのかもしれないけど、もう少し分かりやすいテーマが欲しかった。
障害者を撮れば、そこには何かメッセージ性があるものと思い込む。
今流行りの多様性の問題とか、マイノリティを扱ったテーマは批判しにくい風潮がある。
これはどれほどの時間を掛けて撮ったんだろう。
数ヶ月、数年かけて追い続けたようなものではなく、日帰りで撮って来たくらいのものに見える。
これで精神疾患のある人々や施設の状況などを伝えられると思ったのだろうか。
映像の奥にあるものが、何も見えてこない。