アニローズ

タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスターのアニローズのレビュー・感想・評価

5.0
1998年2月、長野五輪に沸く日本を離れ、私はアメリカ・フロリダ州にいた。ステイ先のマコーミック家の三男・ダニエルに「タイタニックを観に行け」と勧められて、車で30分ほどの映画館を訪れたのを覚えている。
上映前にコメディアン風の男が現れ、
「今日で何回目の鑑賞だ?」
みたいな質問を客に投げかけ、2〜3回目の人が多くいる中、「5回目」という者がいた。同じ映画を劇場で5回も観るなんてちょっと変人だなと感じたものだ。
で、結局私は当地で3回、帰国して2回、計5回の劇場鑑賞をしてあっさり変人となった。そして今日、25年ぶりの劇場鑑賞で見事に変人超えを果たしたのだ。

冒頭の「Hymn to the sea」が流れるセピア色の出港シーン、あそこが一番好きです。音楽と映像が奇跡的にマッチして、郷愁とかセンチとか人生とか、色んな思いが一気に身体中を駆け巡ります。今日もそのシーンに触れた際、25年前のフロリダや、あの頃にまだ生きていた家族や友人との思い出とか、色んなものが襲ってきて震えました。

今日は満席に近い状態でしたが、公開時には生まれていなかったと思われる若い人達が多数来場してて良かったです。私の周辺の子達はみんな号泣してました。こうした名作に劇場で触れられる機会をもっと増やしてあげてほしいです。

ちなみに我が家の愛犬ローズは本作のローズ・ドーソンが名前の由来です。今年16歳、人間で云うと80歳ですが、本家ローズのように101歳を目指します。