キャメロンは決して凍らない。映画館を出るとき、泣かずにはいられなかった。
どこかで見たことあるようなストーリーをどこかで見たことあるように描いていく。こういう恋愛ものに全く興味が示せないので、ひたすら苦痛だった。苦痛を和らげるおっぱい。
恋愛に加えて重要な要素がタイタニック沈没だけど、その沈没の描き方、特に音楽の使い方が不誠実に感じた。別に、二人の視点から紡がれるシーンに、ハリウッド大衆映画にありがちな壮大音楽は問題ないと思う。しかし、二人の脱出から一回乗客の脱出をメインに据えて描くシーンに変わる。それがまぁまぁな尺を取っている。そのときに間を埋め尽くす、ハラハラドキドキのときによく流れてそうなエンタメ的な音楽を使うのは、どうしても好きになれない。フィクションのアバターじゃないんだから。主役二人の個人的なものでなく、実際に起きたタイタニック沈没という全体的なものを描くときに、ドキュメンタリー的側面を徹底的に排除し、ただのエンタメに落とし込んでしまう。本当に金もうけしか考えてない。それに、アバター２よりも迫力は劣るからな。
