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タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3DリマスターのるんPANのレビュー・感想・評価

4.5
タイタニック公開25周年を記念した2週間限定の再上映。

これぞ娯楽映画の真骨頂。圧巻の映像美。

3Dは賛否両論で不安だったけど、3Dだからこその圧巻の映像美はとにかく素晴らしかった。特にタイタニック号の臨場感には感服。3D映画を初めて観たのは、一部3D(マジで一部)だった「ハリー・ポッターと謎のプリンス」で、フル3D映画は「パイレーツ・オブ・カリビアン4」以来約12年ぶり2回目(そう考えるとハリポタやパイレーツをリアルタイムで劇場に観に行ってたと思うと自分も歳取ったんだなと痛感...)で最初は慣れないしピントが合わないし疲れるけど、終盤には全く気にならなくなってた。アバター前後で3D全盛期が来たけど、急速に終わったよね...3Dテレビ買って貰ったけど1回も3D機能使わなかったわ...当時の3Dと比べると今の3Dはちゃんとブラッシュアップされてて時代が進んでるんだなと感心。10年後の映像技術はどうなってるんだろうかとワクワクさせられた。

CGに関してはやはり25年前という"古さ"を感じるけど、CG以外は今年の映画って言われても違和感が無いぐらい古臭さを感じない。特に映像美。マジで。

脚本自体はコテコテの娯楽映画だけど、これこそ映画館の大画面で大音響で観るべき作品。改めて映画は劇場で観るべきだと再認識。アバターの再上映観に行けなかったのが心から悔やまれる...ただ劇場料金高すぎね!?もはや一大イベント並みじゃん。映画1本分でネトフリで月何百本も映画やドラマ観れると思うとハズレ引きたくないし足遠のいちゃうよね...

劇場の大音響で流れるセリーヌ・ディオンのMy Heart Will Go Onは痺れる。改めて曲の素晴らしさを痛感。

最終日の最後の上映だったんだけど、25年前の映画の客層とは思えないぐらい若い客だらけの満席でビックリ。お隣さんが親子で観にきてて、こういう親子2代に渡ってっての良いよなぁってしみじみ(?)

2週間の期間限定に加えて、(仕方ないとは言え)各劇場で冷遇されてしまっただけに血で血を洗う予約争奪戦が繰り広げられたが、最終日だけ最大スクリーンフル回転という配慮で何とか滑り込めて良かった。25年後の再上映でどこの劇場もどの回も満席ってのは本当に凄すぎる。ジェームズ・キャメロンは偉大だと再認識。少し前までキャメロンも老害に片足突っ込み出したなぁとか思っててごめん。

観る前は上映時間3時間超でトイレとかピーチの心配してたけど、没入感凄くてあっという間だった。体感1時間20分。体内時計バグってるけど身体にはちゃんとガタきてたから歳ですわ。

ムチムチボディのケイト・ウィンスレットと大画面で飛び出す(?)ケイト・ウィンスレットのロケットパイパイは今回の再上映を語る上で欠かせない。劇場での静かな裸体シーンは観客がいかに物音を立てないか選手権始まるよね() レンタルした映画を家族で一緒に観てる時に、突然の裸体やセックスシーンが出てくるといかに物音を立てないかってヒヤヒヤしていた子供の頃が懐かしくなった...

アカデミー賞では14部門ノミネート(史上最多タイ、史上初の技術部門全ノミネート)、作品賞等11部門受賞(史上最多タイ)。世界興収は18.4億ドルと2010年に「アバター」に抜かれるまで12年に渡り歴代1位に君臨。2012年の再上映で20億ドルの大台を超え、2023年の再上映分を含めた世界興収は22.6億ドルで歴代4位。世界興収歴代1位、3位、4位にランクインするジェームズ・キャメロンまじパねぇ。

ちなみに日本での今回の再上映の興収は10.9億円。2週間の再上映で10億円って化け物すぎる。当然の如く再上映での興収としては歴代1位かつ唯一の二桁超え。今回分と2012年の再上映分の興収が歴代興収に加算されタイタニックの国内興収は277.7億円に(歴代3位)。日本国内における洋画と実写の歴代1位記録は25年以上キープ中。日本アニメ一強時代にタイタニック超えの洋画や実写がこれから先出てくるとは思い難いとは言え、アナ雪が255億円まで伸ばしたことを考えると一過性のブームで記録塗り替えられそうな気もしなくもないがタイタニックにはこの先30年40年経っても歴代1位に君臨してて欲しいところ。

国内興収100億円を突破した全45作品中21作品、歴代TOP20の内11作品が2010年代以降の作品と興収インフレ状態の一方で、世界中で記録的ヒットを飛ばして世界興収歴代3位まで駆け上がった「アバター2」が日本では43.1億円しか稼げなかった辺り日本のガラパゴス化が一層顕著に感じる。


とにかく映画館って映画って素晴らしい。
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