パスト ライブス／再会のねこのレビュー・感想・評価

もうここにはいないナヨンと今ここにいるノラの話がすごく面白かった。またそれが、ここでしかいたことないヘソンとあそこで眺めることしかできないアーサーと重なり、すれ違っていくことがなんだか切なくも、そう簡単には形容できない何かにも見えた。
生には物語なんてないということも自分の中ではすごく響いて、そう揺れるしかない人間という存在が愛おしかったり愚かだと思われたり。
一見クリシェだらけだが、他国へ移動したことのある人の仕方なさや悲しみが美的に描かれている。