このレビューはネタバレを含みます
大好きな運命の出会い系。デビュー作となる監督の人生ともオーバーラップする壮大な話。タイトルがパストライブス=前世ってのもアジア映画らしさが出ている。
ノラは韓国の閉鎖的な環境から脱出して、アメリカで成功する夢に向かって頑張ったわけで、12年後通信で再会した時にヘソンがアメリカに会いに行く、もしくはつなぎ留められなかった時点で、結果はこうなってしまったと思う。それでもノラは夫と韓国まで行って連絡してるし、今さら再会しても、苦しさはあっても、ヘソンとの生活には舵をきれない。ユダヤ系アメリカ人の夫がいい人なだけになおさら。お互いわかってはいるだけに、前世ではとか来世で会おう、となってしまう。そんな泣き崩れるノラを黙って抱きしめる夫。切ない。けど今生ではそれが精一杯。