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パスト ライブス/再会のopokoのレビュー・感想・評価

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
4.0
2024/04/08鑑賞、ミッドランドスクエアシネマ2

メリーゴーランド前に座るポスターがとても素敵と感じて、公開を楽しみにしていた作品。
そして、第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞にノミネート作品。

幼馴染の2人ソヨン(ノラ)とヘソンの成長、再会と別れの話。
ストーリーは12年単位で大きく動いていく。
12歳で、ソヨンのトロント移住による別れ、12年後にネットで連絡が取れwebでの再会と別れ、さらに12年後にNYで本当の再会と別れ。

現実も案外女性の方がドライで男性の方が純粋だと思うことがあるが、本作まさにそれ。
ネットで検索する際、ノラは母親に「私がデートした男の子誰だっけ」と名前すら忘れている。ネットでの別れ後他の男性と結婚、しかもグリーンカード取得の為に早めに結婚(愛情はあったんだろうけど)。

かたや、ヘソンは見た目から超真面目。シャツをしっかりパンツの中に入れ、リュックを両肩でしっかり背負っている姿。NYへわざわざ会いに行ったのは決して付き合っていた人との別れとは関係なく、ノラに会う為、会う為だけにNYへ行く健気さ。

そしてノラと結婚したアーサーもやたらに優しい。13時間もかけて韓国から来たヘソンとノラに会うなとは言えないとか。ここで嫌味な奴に変身されてもストーリーは興ざめするだろうが、あまりの優しさと本当はどう思ってるの?と、こちらがイライラしてくる。

そして、ノラは自分の環境を考えての選択だったのか、気持ちだけならどうしたかったんだろう。ソヨンを見送った後、玄関で待っているアーサーに声を上げて泣いたのはどういう思いからだったんだろう。
声を上げて泣いているシーンでこちらもなんだか泣けてきた。自分の涙の理由もよくわからず。。。

全て観る側に任せるストーリーであったが、個人的にはもやもやが止まらない。本作大人のプラトニックラブストーリーなところが、どろどろしてなくて、かえって切ない想いが伝わってきた。

パストライブスとは、前世という意味。イニョン(縁)と絡み合う題名も秀逸。
ノラ役のグレタ・リーは横顔がすごく魅力的な女優さんだと思う。ノーブル、セクシーがミックスされすごく気になる人を見つけた。
そして、ソヨンの母親役って、もしかしてグレタ・リーの二役?あまりにグレタ・リーに激似だったんだけど。。。

余談:2日連続でA24作品ということで心配していたが、どちらも良作でよかった。
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