すずす

パスト ライブス/再会のすずすのネタバレレビュー・内容・結末

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

アカデミー賞への複数ノミネートで話題となった韓国・アメリカ合作の切ない恋物語。

以下は物語。

学校で、いつも一緒のナヨンとヘヨン。ナヨンはクラス一番の優等生だったが、一度だけ2番のヘヨンに負けたことがあった。親も公認の仲良しだったが、ナヨンの家がカナダへ引越し。移民先のトロントでナヨンはノラを名乗る。
12年後、ニューヨークで作家として一人暮らしをするナヨン。父の映画のサイトの書き込みの中に、自分を捜しているヘヨンを見つける。兵役で疲弊したヘヨンは、慰みを求めていた。何度かオンライン・デートを重ねるが、ナヨンのニューヨークへ来ないかという誘いを断ったヘヨンに、彼女が別れを告げる。そして、ナヨンは作家の集まりで、アーサーと出逢い、すぐに恋に落ちる。
更に12年後、結婚したナヨンの下に、ヘヨンが会いに来る。そして、恋人とは距離を置いている事を告げる,
翌日、ナヨンは夫の待つ家に彼を招く…

面白くなかった。
理由は一つ一つのエピソードがありきたりで、リアリティがないこと。例えば、子供時代に学校でも公認の仲良し、という逸話を語る時、いつも2人で一緒に帰るだけだったり、全編が説明的で予定調和なエピソードの連なりでしかないからだ。
幼い2人が別れる階段の場面でも、強く胸を打つに至っていない。
その他、アーサーと恋に落ちる場面ですら理由は全く描かず、ノラが好きな仏教の概念「縁」の話をするだけ。
そのため、見終えた後、心に残る場面が頗る少ない。

3人で一晩明かすエンディングも「ありがち」な設定で、凡庸で薄っぺらい以外、言葉が見つからない。
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