A24らしい、白人×アジア人のある意味複雑な関係性を捉えた斬新なラブストーリー。
明確な形で表せない人同士の隔たりや繋がりを、NYと韓国という物理的な距離、国籍で表現するのは賛否はありそうだが秀逸。
シンプルに◯年振りに会うとかでなくリモートで再会する過程があるのも、現代的でリアルで良かった。
ラストシーンほんと素晴らしい。
少なからずヘソンと結ばれてた世界線を想像し別れた後に涙するノラを迎えるのが現夫。これが現実であり現世。イニョン。
なにかありそうでなにもない、余白を使った演出も見事。
「相手の元恋人への嫉妬心」のようなものを感じざるを得ない。国境を超えても分かり合える、一見素敵な国際恋愛だが、同じ言語、同じ文化、同じ幼少時代を過ごした強い繋がりを目の当たりにして自分には勝てないと思ってしまうアーサーの気持ちもよくわかる。
かなり好きな作品。もう一回観たい。
