前世(Past lives)で縁(イニョン)があった。袖と袖が触れ合った。だから今出会っているという話があまりにも好きすぎる。私が干渉しえる人類なんて数えられる程度。そんな中で出会った人は悪縁であれ良縁であれ縁なのだ。
ヘソンは思い出の中のナヨンが好きで、NYで変わった彼女と再会したことで決別できた。ナヨンは韓国を離れたことでかつての自分と決別していたが、電話/韓国旅行/ヘソンとの再会によって過去の自分に引き戻される。24年前と変わらない彼に出会い恋しくなっていく。
決別へ向かっていくヘソンと未練が増していくナヨン。ベクトルがあの再会で逆転していく。
アーサーが本当にいい立ち回りをしてた。会いたくないが知らないナヨンがいるのが怖くてヘソンを交えてバーで飲み、そこで意図的にトリミングしたような画角で二人の(アーサーが知らない)世界が広がっていく。最後の見送りで不安になり外階段で待っている姿が苦しい。
ヘソンの最後のセリフが好きすぎてぶっ倒れるかと思った。
