ヘソン、ノラ、アーサーの3人の想いがそれぞれ交錯するあまりにも切なく淡いラブストーリー。
未練がましいと言ってしまえばそれまでだけど、私はかなり感情移入してしまった。
分岐点はいくつかあったにも関わらずお互いストレートに想いをぶつけることが出来ず、こちらももどかしい気持ちになったが、それぞれどこか相手の気持ちを試していたんだろうなと。「好きなら私の言いたいこと分かるでしょ?」というメッセージが聞こえてくるようだったが、それが伝わっているにしても悉く思い通りにならないのが辛かった。
アーサーはヘソンと会うというノラを明るく見送るくらい良い人だけど、帰宅してから胸の内の弱さを明かしてしまう所が人間味が溢れていて良かった。
キービジュアルにもなっているメリーゴーランドのシーンは、2人が失った時を取り戻していることを表しているようなお洒落極まりない演出になっていて感嘆してしまった。