一緒に鑑賞した男性にノラに対する感想を聞いて、パートナーとして合うか合わないかを女性が判断できる、良質なリトマス試験紙作品。
ノラに関して、男性目線だと無茶苦茶ムカつく要素が盛りだくさん。アメリカ人の旦那が、自分がストーリーの悪者だと不安を吐露しているにも関わらず、旦那の人の良さに漬け込む形でヘヨンと2日目も会うし、不安な旦那と3人で外食するし、バーで旦那の横で、旦那が喋れない韓国語でヘヨンと会話して、その結果、ヘヨンが遠回しに口説きにかかるようなシチュエーションを作っているし、口説かれてニヤニヤしている（上映開始のシーン）。
夫婦歴10年以上にも関わらず、ノラを今でも本気で好きな旦那に対する仕打ちを見て、悲しくなった。そしてノラにムカついた。
男性目線と女性目線ではノラに対する捉え方が大きく異なると思う。夫婦やカップルで鑑賞した場合、ノラに対して論争となり、不仲になる可能性があるかなと。そのお互いの感想に開きがあるのであれば、パートナーとしては合わないと判断されるかなと。単独で観に行くのがベストな気がする。
ラストシーンは圧巻の出来。タクシーが来るまでの、向かい合った二人の距離感がヤバい。ほんの数秒タクシーの到着が遅れていたら、ふとした出来事で背中をほんの少し押されていたら、二人はキスしていたであろう間合いにドキドキさせられた。不安で仕方なかったのか、旦那が玄関前で座って待っていたのも良かった。
あ、あと、サントラは100点満点中120点です。
