せっ

ミツバチと私のせっのレビュー・感想・評価

ミツバチと私(2023年製作の映画)
4.0

自分の性別に違和感を感じる8歳のアイトールが夏の間スペインの祖母の家に泊まり、そこで叔母さんとミツバチの養蜂を体験しながら自分のセクシャリティを受け入れていく話。

アイトール自身の性自認の話でもあると同時に周りもアイトールのセクシャリティについて"他認"(?)する話だった。というか、スペインに来る前からアイトールの心の中はもう決まっていたような気がする。それを、迷わせていたのは周りの環境。

特に、一見アイトール(ルシア)の自由にさせてあげているような母親が、実は1番男であることを押し付けている。男でも女でも関係ないとか言っている反面、プールの入会で性別を選ばせ、「男の子でも、、」という言葉が必ず先頭についている。否が応でも自分の体から男であることを突きつけられているのに、言葉からも男であることを突きつけられる。

その反面、おばさんが言う「女の子の男性器」って言う言葉が、終始男や女を感じる会話で歪さのあるこの映画の中では、1番自然な響きに聞こえた。

まだこの歳だから下さえ見えていなければ男の子も女の子も裸になっても全く変わらない見た目で、アイトールが人魚に憧れる(?)のもめっちゃわかる気がする。これが成長したらそうもいかんけど。。
せっ

せっ