Godfather

ミツバチと私のGodfatherのレビュー・感想・評価

ミツバチと私(2023年製作の映画)
4.1
こういう映画の撮り方ってドグマ95って言うんだっけ。そこまで徹底してるわけじゃないんだろうけど、自然光だけで撮ってるっぽいし、実際にその場にある音しか流れない(BGMがかぶさったりはしない)。この映画にはよく合ってたと思う。

『リトル・ガール』ともちょっと似てると思ったけど、あっちはドキュメンタリーでこっちはフィクションだ。そして主人公だけでなく母目線の葛藤もよく描かれてる。母自身も芸術家として認めてもらえない苦しみを抱えていて、そのせいか父よりはアイトールの理解者になろうと努めている感じ。

でも一番の理解者は叔母であり、バスク地方で出会う友人なんだよな。叔母はものごとをはっきりさせたがるタイプなんだろうけど、アイトールは男の子らしく髪を切るべきだと言ったり、そうじゃなきゃ女として扱う感じが逆にいいのかも。そして兄もいい。兄がアイトールが呼ばれたがってる名前で呼びかける場面がグッとくる(エンドロールの表記もその名前になってたのがいい)。

主役の子の神演技もすごいけど、バスク地方の美しさも必見。劇場で見てよかった。
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