大盛り

宮本武蔵 般若坂の決斗の大盛りのレビュー・感想・評価

宮本武蔵 般若坂の決斗(1962年製作の映画)
3.3
宮本武蔵に対する愛を感じる!

最初の方の「剣を己として生きよう」のシーンの明るいところと影になっている部分がきれい。
家々や道などの様子がその時代を感じていい。
木村功の酔っ払い様もなんだか好き!錦ちゃんと共演の時はだめ男な役が多いのかな(笑)

阿巌は即死だったと聞かされたシーンで、確か武蔵は一撃即死にこだわった人だったと読んだような気がすると思いだした。

返事を読もうとする武蔵と部屋の陰影が好き。
その時に、そっと灯りをつけに来て、二人とも無言のままなのも好き。
今だったら「暗くなって来ましたね。冷えませんか」とか、「酒など召し上がりますか」とか何か会話があったかもしれない。でも会話しないから、何も言わずに灯りをつけて照らしてあげる事は、おかみさんが「すべき」ことじゃなくて、心遣いだって感じる。武蔵が静かに待つ様子も、そうしてもらうのが「当たり前」だと思ってるんじゃなくて、「ありがとう」という雰囲気に見えた。

タイトルにもなっている般若坂のシーンはすごい。
武蔵に息切れさせているの凄くいい。
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