鍋山和弥

宮本武蔵 般若坂の決斗の鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

宮本武蔵 般若坂の決斗(1962年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

剣とは何か?剣は、命を奪う物。刃を向ければ、相手は警戒し、身構える。強さを、全面に、出すことも、そう。相手は、怯えてしまい、警戒する。自分が、殺気を、放つから、相手も、殺気を、放つ。自分が、殺気を、放たず、安全だよと見せることで、相手の警戒心を解き、仕留めることが、できる。僕は、兵法には、詳しくないが、隙を突くということは、分かる。自分が、危険ではないと、見せることで、隙を突くことが、できる。自分を、弱く見せることも、そう。相手が、弱く見えれば、油断し、隙が、生じる。人生、案外そうだ。弱いふりをすれば、やり過ごせる場面もある。最後の、『般若坂』の、場面も、そう。ならず者共が、『宮本武蔵』を、恐れるあまり、坊主達を、利用しようとする。そこを、逆に、利用し、坊主達は、その、ならず者共を、一掃する。ならず者共を、一網打尽というわけだ。相手の、作戦に、引っ掛かった振りをして、油断させる。相手の、恐れを利用し、心理戦で、勝つ。これも、隙を突くということ。この心理戦こそ、兵法かもしれない。要は、流れを利用するのだ。弱いふりをする。弱さを利用する。弱さを知るとは、そういうこと。
鍋山和弥

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