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妖怪の孫のft0129のレビュー・感想・評価

妖怪の孫(2023年製作の映画)
3.3
作品としては面白い。良く作り込まれたドキュメンタリー…いや、亡くなっても安倍に対する復讐心に取り憑かれた妖怪の作品かな。だって、政策に対する反論じゃなくて、人格否定に重きを置いているから。亡くなったのを良いことに、誹謗中傷レベルのことばかり喋る御厨はひどいなぁ。作中では、国民の性格が荒んだのも全て安倍のせいにしている。「死人に口なし」とは正にこのこと。せっかく統一教会、憲法解釈のパートは素晴らしい内容だったのに、作品全体から非論理的な恨みの感情が先走っている。

性格の良し悪しで政治家を判断しようとしている思想を制作陣から受け取れたが、もしそうなら夢見すぎて頭の中がお花畑すぎる。政治家は結果が全てですよ。性格なんて無関係。

「I am not ABE」という、和訳すると意味不明なプラカードを作った古賀茂明の、経済音痴すぎる戯言は、ある種必見。作中では再エネ・EVを激推ししているが、タイでさえもEV後退している現状を鑑みると、滑稽で滑稽で。笑けるのを通り越して呆れてくる。再エネだけだと、シンプルに電気が足りないのはわかりきっているのに、「大企業に忖度してEVシフトしない誤った舵取りを政府がしているんだー」って、アホかっ!そんな無能だから、官僚組織から爪弾きになったんじゃないの?

当時、国民が自民に票を入れたのは、消極的な自民支持であり、そうなったのも、作中でも見受けられる野党のだらしなさからだと思う。しかし、与野党の両論併記することもなく、「全て安倍のせいだ!」と叫んでいる人たち、この作品を大絶賛している人たちは、声を出さない冷静な大多数の有権者から、静かに除外されていることを肝に銘じて欲しい。まあ、狭まった視野を元に戻すには、もう時すでに遅いかもしれないが…。
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