ざまんごー

ペルシアン・バージョンのざまんごーのネタバレレビュー・内容・結末

ペルシアン・バージョン(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

東京国際映画祭で鑑賞。
いやはや、面白かった!

テンポも軽快で観てて映画として飽きなかったし、画面の色味や表現も好きだった。
何より主人公のレイラ、お母さんがすごく聡明でパワフルで、どんな困難にも立ち向かっていき運命を切り拓いて行く様がカッコ良すぎた。

お母さんの少女時代の役の子、すごく印象的だった。最初はか弱い少女の様だったけど、出産、過酷な運命を得てどんどん強く逞しくなって行く様子が描かれていた。夫からのあり得ない仕打ちも受け止め、ひたすら前に進んでいく姿、「沈黙は強さ」を体現していた。

ラストも良くて、一つの3世代の大きな物語をきちんと回収しまとめていた。是非一般公開して欲しい!また観たい。

楽曲の使い方、フォントの使い方などとても好きなテイストだった。映画としてもストーリー性、構成、撮り方、テイストが揃った良作だと思った。
TATAMIといい、今年のTIFFのイラン関連の作品は当たりばかり!

【監督Q&A】
・自分をレイラに投影したほぼ実話。ただ実際自分の兄は7人だが8人にした所、父は24歳の時に亡くなり、自分の娘を見せることは出来なかった。
・田舎の場面はトルコのクルド人自治区の村。撮影にあたっては問題無かった。
(トルコとイランは歴史的に対立関係にあり、Q&Aでもそれを踏まえて?観客から質問される場面があった)
・母の少女役のイラン人の13歳女優は演技初挑戦。初めてサンダンス映画祭の為にアメリカのビザを取って外国に来た。感想は、「イランに戻って、ここで感じた事を持ち帰って社会を変えたい」
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