硬軟自在の井上梅次だが、今回はプロレタリア映画のような画面でどシリアス。
貧困から非行に走る長門裕之、こういうネオリアリズモ系の役はお手の物。
母親・清川虹子の演技も泣かせる。
足を洗って抜けようと…
【貧困に喘ぐ中、母親(清川虹子)と二人暮らしで工場勤めをしている19歳の青年(長門裕之)。懸命に仕事に従事するが、月給は残業代込みで1万円足らず…… そんな中、街でチンピラに絡まれて応戦した事を発端…
>>続きを読む一人息子が母の期待の大きさに苦痛を感じ、次第に身をもちくずし、一度は立直ろうとするが遂に悪の仲間の為に殺されてしまう悲劇。「三つの顔」の井上梅次が脚本と監督をかね、間宮義雄が撮影を担当する。主なる出…
>>続きを読む1955年(昭和30年)公開作品。
今から68年も前の作品なのに、変わらない人間の本質を見た気がした。
人が転落していったり若者が非行に走ったりするふとしたきっかけ、逆に立ち直ろうとするきっかけ。
…
昭和30年頃に浸りたいと観たのですが、思いの外現代的なテーマ(学歴親ガチャ社会、シングルマザーの困窮、ネグレクト、ジェンダー、未成年の労働等←戦後の傷跡)で、日本は一億総中流を経て、68年前に逆行し…
>>続きを読む冒頭のナレーションが物語る、そんな時代だ。出世を望む母とそれをプレッシャーに感じる息子。それへの反抗もあってひょんなことがきっかけで悪の道に進むことになるが根が真面目なため成りきれない。ただ一度踏み…
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