横浜の性風俗に従事している女性（朝吹ケイト）が、恋人の求婚を無碍に突き放しながら、ゲイボーイ（中根徹）との共同生活を続けていく。性産業に関わる男女の悲喜交交を綴っている、日活ロマンポルノ。雄プロダクション製作。
本作の主人公は、結婚という束縛を拒否しながら、本能を解放させている女性として登場。いわゆる「心と体が乖離した状態」が題材に取られており、性を売り物にする人間の生態が赤裸々に描写されている。
女性のことを好きになりたいけれど、性的な交わりができないままでいる、ウリセンボーイ（ゲイ専門の商売人）が重要人物。彼のことを好いているノーマルな少女（西川瀬里奈）を絡ませながら、奇妙な三角関係が構築されていく。
風俗嬢デビューした娘が、店内での初回セックスで「本気で感じる」のは、些かファンタジー過剰と言えるが、性産業にプライドをもって従事する人間たちの心理を、ダウナーな雰囲気の中で淡々と語っていくスタイルが印象的。
