オレオレ

Bank of Dave(原題)のオレオレのレビュー・感想・評価

Bank of Dave(原題)(2023年製作の映画)
3.0
予定調和もここまでくるとスゴイ!
ただ、年初からの暗いニュースとそれに関するSNS上の匿名での個人攻撃を見てると(読むなって?)、こういう薬にも毒にもならない映画で「ほげ~」と一息つくのも確か。

イギリス地方都市でちょっとした経営者のデイブ。
知り合いにちょこちょこ自己資金を貸したりしていたが、それならいっそ「銀行(その名もデイブ銀行)」を作ればいいのでは?と動き出す。
実話らしく、いまもこの超ローカル銀行はバーンリー市にあるそうで(正確には銀行、ではないらしいし、名前もデイブ銀ではないらしいが)。

でまあ、そのデイブを助けるぱっとしないロンドンの弁護士にーちゃん、デイブの姪の妙齢の女医、町中の善人、ロンドンの官僚主義者、とくればお約束の展開。
美人の元カノの動きやもう一人の姪っ子が都合よくメディア勤務なのもすべてが予定調和なんだが笑って許せる。
日本の日曜劇場あたりのドラマ、1クールを2時間で、という感じ。ただ、日本のドラマと違って、「ぱっとしない弁護士にーちゃん」が本当にパッとしない見た目なもんだから、応援のしがいがある。神木隆之介あたりに眼鏡かけさせただけで「いけてない男」の演出、という薄っぺらさがない。

ストーリーは鉄板なので省くが、結局、ローカル銀行ってこういうスタートとこういう規模でのサービスが本来なんだよなあ、と思う。
合併につぐ合併で大手銀行ばかりが爆走しているが、of the 地元民、by the 地元民、for the 地元民、が元々の姿なんだよねー。
ところで、デフレパードが英バンドだって初めて知りました。無知にもほどがある・・・