ハンスウ

もしかしたら私たちは別れたかもしれないのハンスウのレビュー・感想・評価

3.8
やっぱり新人監督でした。短編を何本かやった後の長編デビューだそうです。なんでやっぱり、って思ったかというといかにも低予算で新人監督の匂いがするから😂 韓国の新人監督作品はいかにもという匂いがするんですよね。だけど意外だったのは男性監督だったことかな。一応、恋愛映画というだけで私が勝手に女性監督だと思い込みながら観てただけなんですけど、言われてみれば、ダメ男のキャラ描写とかは男の発想でした。

だけどこの映画を大変気に入りました。ジワジワって残るものがあります。長い間付き合ってた男女が別れて、お互い次の恋愛を始めたりして、うまく行ったり行かなかったり、ということをやってるんだけど、結果的には恋愛映画というよりは青春映画として見ることもできるような作りだったと思います。少なくとも私は青春映画という方がしっくりくる。ずるずる引きずる青春の光や影があって、その中に恋愛も含まれていて、やがてそれも終わりになるっていう、観ていてそういう苦さを感じることができました。

地味な映画ですよ。適当にユルいですよ。決して観客は集まらないでしょうね。でもこういう小さな作品でもズキっとしたりジワってくるものがあれば優秀だと思います。ひねくれ者の私の心にもチクッと刺さりました。
ハンスウ

ハンスウ