Qちゃん

顔のない天使のQちゃんのレビュー・感想・評価

顔のない天使(1993年製作の映画)
4.1
原作を高校くらいの時に読んだ時は、いい流れ・作風でテーマを大きくできたのに結局同性愛に収束するんかいと突っ込んだので、うまいこと原作の良い要素を生かしつつ、テーマをより普遍的な所まで持ってきて、しかも悲しみだけでなく感動的に綺麗にまとめ上げた本作は原作よりずっと良かった。

男の子の孤独・鬱屈とした怒りと悲しみも、先生側の抑えた辛さも丁寧に描かれていて、だから余計にお互いに教え教えられる事で見出す心の平安と喜びが、自然の美しさも相まってとても穏やかで美しく見えた。

最後、会えてよかった。周りのせいで色々あったけど、お互いの教師生徒としての信頼感と友情がずっと続いている事をお互い確信できる場面があって、観ていてとても嬉しかった。
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