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ソウルメイトのchiのレビュー・感想・評価

ソウルメイト(2023年製作の映画)
4.3
素晴らしかった。デレク・ツァン監督のオリジナル版は鑑賞済み。2021年夏に「少年の君」を見て衝撃を受けて同監督の「ソウルメイト/七月と安生」が配信されてすぐ見ました。少し記憶が薄れている部分もありますが、韓国のリメイク版はオリジナルにかなり忠実だった気がします。そして本作は配信ではなく劇場で見たこともあってか、オリジナル以上に響きました。劇中の彼女と同じ年になったのも一つの要因かもしれません。最後涙が出ました。

あんたのことこれだけ愛してるのは私以外にいない。
オリジナル版のポスターの言葉が「大好きで、大嫌いで、私のすべてだったあなたに」なんだけど、本当にこれなのよ。今作でもこれがめちゃめちゃ伝わってきた。
私にはソウルメイトと呼べるようなこれほどの友人はいないけど、友人関係を長く継続させることがいかに難しいかは大人になった今すごく実感しているので、自分のことを振り返りながら見た。小学1年で引っ越してから数年間は手紙のやり取りをしていた友人もいつの間にか手紙のやり取りをしなくなっていたし、中学からの親友も仕事へのスタンスが全然違うので分かり合えない部分も多くなってきた。20代後半にもなると結婚出産する人も出てくるし、友達よりも恋人を優先することも多い。学生時代の友人の殆どと疎遠になってしまったし、今会っている友達ともいつまで友達でいられるのかなって。大切な友人であることには変わりないのに、人生が進むにつれてうまくいかなくなる。
でも、こんなに大切なソウルメイトに出会えたって、たとえ疎遠になったとしてもお互いのことを死ぬまで忘れないだろうし、羨ましいな。
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