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ソウルメイトのioのレビュー・感想・評価

ソウルメイト(2023年製作の映画)
4.5
“ソウルメイト”

「親友」と「ソウルメイト」の違いはどこにあるだろうか。私にもソウルメイトと呼ぶ人がいたけれど、環境が変わって疎遠になってしまった。あの頃は、家族でも親友でも恋人でもなかったけれど、確かに特別な関係だった。この先再会することはあるだろうか。その時、彼女のことをまたソウルメイトと呼べるだろうか。

ミソとハウンが繰り返し出逢いすれ違いながら共に生きていく様をみて、何があっても、それでも心では素直に繋がっていられるのがソウルメイトなのだろうかと思った。夢も絶望も希望も嫉妬も愛も憎しみもを飲み込んで、どんなに久しぶりに会っても、優しくハグを交わせる相手。

あの一瞬の表情を切り取って、あの大きさで、緻密に描こうとする意思には畏敬の念すら抱く。あの一瞬の何気ない表情を永遠としようとすること、あの一瞬ととことん向き合うこと、並大抵の想いではない。名前をかたどったピアス、両耳で一対とされるピアスを片耳ずつ身につけること、しかもそれぞれがずっと身につけていたことにも打ちのめされる想いだった。
魂を共有しているのならば、相手の瞳を通して自分の姿を見ることができる。


感想もまとまらないし、なんかポエマーみたいになってしまった…。”エモい””クソデカ感情”という言葉で形容してしまえば簡単なんだけど、そういう便利な言葉では形容したくないほどに、奥深く淡く繊細な作品でした。

軽率な行動で女2人を困惑させ傷つけ、自分も当事者であるにも関わらず女2人が命をかけて守ろうとしているものに無頓着な男ジヌ、生きやすそうだしお気軽でいいな(皮肉)とも思いました。
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