コーディー

ソウルメイトのコーディーのレビュー・感想・評価

ソウルメイト(2023年製作の映画)
4.2
互いの想いが手に取る様にわかってしまうから、その愛を守ろうと時に間違った配慮や衝突もしてしまう…
幼い頃からいつも隣で〝特別〟を共有していたハウンとミソに訪れる転機、別々の道を進みながらも影響、補完し合う太陽と影の関係を人生という旅を通し見つめる。
オリジナルも大好きやけど韓国版も良い!

小説から絵画という改変も二人の間に流れる特別を鮮明に切り取っていて良かったし、変わりゆく友情の物悲しさと同時に、場所も時間も超えて交感し続ける関係が静かに響いてきた。
そして大きな変化をもたらすジヌの存在にもオリジナルから微調整が加えられてて、ハウンとミソの主体性をより強く感じられた。

愛と憎しみ、友情の枠には収まらない激情などはオリジナル程ではなかったけど、それとはまた違った親密さを表現した二人の演技が素晴らしい!
特に年代毎に全く違う空気感を纏い、ハウンの羨望や嫉妬、そして憐憫までを受けるミソを演じたキム・ダミの説得力に魅了されっぱなしでした。やっぱ凄い!

まあいろいろ起こり過ぎな物語ではあるしwリアリティと引き換えに感傷に浸らせる部分もあるけど…、それでも二人が守ろうとしたものには共感しちゃうから堪らなかった。
そして済州島の素朴で美しい風景も〝あの頃〟をよりキラキラと輝かせてて、余計に惹かれた。