デレク・ツァン監督のオリジナルのインパクトが強かったし、ストーリーを知っているから分が悪いけれど、これは見事なリメイク。
キム・ダミとチョン・ソニのキャスティングが素晴らしい。キム・ダミがミソ役(オリジナルの安生)にぴったりなのは予想通りだったけど、チョン・ソニが予想以上に素晴らしかった。
ストーリーはほぼオリジナルと同じだけど、ジヌを巡る三角関係やミソの家庭環境などのドロドロしたところはやや背景に退いて、ミソとハウンのシスターフッドに純化したバランスに。映像的にも、オリジナルはどちらかというと寒々しい印象だったけど、済州島の風景など美しく明るくなった。結果、全体的により岩井俊二味が増した感じかな。
物語のきっかけを小説じゃなくて絵にしたのは、映像的なインパクトの面でもいい改変だった。