パルパティーン

ソウルメイトのパルパティーンのレビュー・感想・評価

ソウルメイト(2023年製作の映画)
4.8
ずっと気になっていた韓国映画。この2人の様々な時期の関係性には考えさせられる。やはりその生きてきた環境や置かれている現状、様々な要因が絡んで2人の進む道が明確化していく。

まずソウルメイトと言えるくらいの友達を幼少期の時に出会えること自体が素晴らしいと自分は思う。ずっと一緒にいることでいなくなった時の反動はものすごいけど、自分をただ理解してくれていたりその人をどこまで見れているかこの2つだけで分かり合える。一緒に過ごしていくので思い出もたくさんある。思い出作りというのも2人にとってかけがえのないものになる。その時の楽しみや例え悪いことであっても未来にはいい思い出になると思う。自分自身振り返ってこんなにもあー懐かしいと出てくるような思い出はないかなと感じている。楽しかった思い出とかはあるが幼少期のあの最高な思い出とかはない。もし結婚して子供ができたらその子には子供の頃から最高な思い出となるような体験をしてほしい。

ミソは自由人で大胆な性格でハウンは内気だけどしっかりしている。何事も挑戦で行動するミソと安全で普通でいるハウン。とあるシーンで自分の行いの対価に何かをもらうミソとそれを恥じるべきというハウン。このシーンでお互いの生き方の差が出たと思う。島を出て1人で生きていくことに必死で夢を追いかけながら仕事もするという熾烈な環境で生きているミソ。ハウンは実家を出ることなく“普通”に生きているからこそミソの考え方や行動に理解ができない。「この生き方が私」と言えるミソの強さが感じられるシーンでもある。

ハウンのとあるシーンで家族や恋人、周りの意見から自分がどう見られているかを気にして本来自分がしたいことができなかった。このままでいいのだろうかと思いながらも写真に写る自分を見て行動を起こす。このままで幸せなのだろうか?自分がしたいことはこれなのだろうか?周りから見たら幸せかのように見えるが自分が幸せじゃないと意味がない。自分が笑ってないと意味がない。行動できたのはミソのおかげだと思う。

この映画はハウンのブログを元に進んでいく。なので後半に向けて驚きやそういうことかーとなる展開があるがそこから涙が止まらなかった。ハウンはミソが辿ってきた道を今度は自分が進む。ミソはハウンの意志を引き継ぐ。ハウンの意志はソウルメイトであるミソと共に進んでいく。

この映画に出会えて本当によかった。感想書きながらでも涙が出てきそうで我慢している自分がいる。上半期ベスト10入りは確定。この映画は記憶を消してでも見たい映画である。ありがとう。

2024年21本目