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書かれた顔 4Kレストア版のrのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

女型の美しさは女として生きている人が無意識に手に入れることのできる純粋な美ではなく、鍛錬の末に手に入れることのできる高次の美しさであるとわかる。内在しているものの一つ一つを分解して捉え直すのは難しく、後から獲得するものは、より細部に意識が届き一つ一つを微細に表すことができる。特に意識せずできたことを人に教えるのは難しいということを思い出した。映画を通して使われている「女」というのは、実体から切り離されている道具のように感じられ、例えば宝塚の男役の方の持つ美しさも同じで、男性だが男性ではなく、やはり女の目でみた男なのだと思う。「言葉は二次的」という言葉が印象的で、言葉にせずとも伝わるということはあるけれど、それは多くの場合で既にある程度関係が深まった場合にしか起こらず、言葉よりも的確に思い描いていることや伝えたいことを表出できる術がある人を芸術家というのだと腑に落ちた。
名前の挙がる方々の所作が、指先まで本当に美しい。
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