いな

ビヨンド・ユートピア 脱北のいなのレビュー・感想・評価

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凄すぎて言葉を失う。プロパガンダや教育で知った世界と現実のギャップに困惑しつつ、それでも北朝鮮を「故郷」と懐かしむ人たちが印象に残る。人間て本当に複雑だ。

最近読んだ小説でテロで世界を敵に回してしまった国家が歴史も文化も名前も<抹消>されてアメリカナイズな国にされてしまう話があったけど、それもあって「国家」の在り方と幸福とは何か考えながら見た。

側からみれば虚構の様な世界でも北朝鮮に住む人たちにとっては揺るぎない現実で、そこで暮らす事が幸福な生き方かもしれないと思うと80年間それを信じ続けた人に現実を突きつけて故郷を捨てさせるのも酷な気もしてしまった。
いな

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