taka

ビヨンド・ユートピア 脱北のtakaのレビュー・感想・評価

4.2
知ってるようで殆ど知らない北朝鮮
まず驚いたのは、徹底した情報統制と洗脳教育の行き着いた先の監視社会という実情
他国はもっと悲惨だという偽情報を与えて不満を抑えたり、恐怖を根底としたマスゲームへ強制的に狩り出し考える隙を与えないなど周到な手口には感心すら覚える

自分がもし北朝鮮に生まれていたら体制に疑問を持って抗えていただろうか、親類にも危険が及ぶ脱北という選択に至れるだろうか
いずれにせよお金と根回しは必要で、賄賂やブローカーへ渡すお金がないと成功する確率が格段に低くなる狭き門
脱北を手助けする牧師には多くの依頼が来るが全て対応出来るはずもなく・・
千人を救ってきた裏にはどれ程の犠牲があったか想像するだけで恐ろしい

脱北者と共に危険を顧みない撮影クルーらの緊迫した状況下、牧師さんの堂々とした振舞いが頼もしかったが、金で動くブローカーが怪し過ぎて気が気じゃない・・
音楽は全体的にちょっと大袈裟だったか


頂いた冊子に、見て見ぬふりは出来ても知らなかったとは二度と言えません、と書いてあったので記録を残そうと思った次第

建国時は本当の理想郷を目指していたのだろうか
今は独裁体制を守ることだけに専念してるとしか見えない
情報の流入を抑え込めるはずもなく不満分子は増えているが、更なる取り締まりと厳罰化で対応しているという

今上映中の宝くじの映画の北朝鮮はどう描かれてるのかな?
taka

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