正直に言うと 本作を真正面から受け止める器が自分にはまだなく
映画館で初めて、鑑賞中涙を止めることに必死になった
この映画に向き合わないで他の映画を見てた自分にこれ以上ない苦しさを感じた
米アカデミー賞の壇上で本作の監督は
「この映画が作られなければ良かった」
と発言し話題に
まだ劇場でやってます。是非。
2022年2月
ロシアによる侵攻のターゲットとなった「マリウポリ」
ウクライナのAP記者が現地入りし、兵糧攻めにあう内部を（民間人や医療従事者の姿）およそ20日間を記録した
だらーっとぶら下がる正気のない手足
地下のシェルターで怯える人々
我が身の安全を祈りながらも手を止めない医療従事者
罪の無い民間人の被害
盗難などで荒れ狂う街並みに
文明が発展しデジタル化が進むこの世界で今もなおこんな惨劇が起き得るのだと
本作をより良いものとした点に
AP記者のメディアとしての立場の葛藤が描かれていたこと
目の前で崩れ落ちる人々を前に、伝えることを使命とし、カメラを回した記者
すべては祖国のために
こんなにも苦しいドキュメンタリーがあっていいものかと思いつつ
「作られてしまった」からには未来永劫この作品を残さなければならない
世界の一人でも多くの人々に観てもらわなければならない
冷静になり、本作の議題の一つとして挙げられるのは
ロシア側のことは描かれていないということ ウクライナの自作自演だという報道も出たということ
真偽はいずれにせよ、両方の立場も学ばなければならない
