よくぞ撮った。命がけで取材したジャーナリストに敬意を表する。
次々と眼前に映し出される人の生死に胸えぐられ、涙し、ロシアを憎む。一連の映像をフェイク呼ばわりしたラブロフ外相には退場を求める。
仮死状態で生まれた赤ちゃんを蘇生させる場面では、観客席の誰もが「生きて!」と心の中で叫びながらスクリーンを凝視していたと思う。
どんな大義があろうと、戦争の現実は結局、人殺しだ。人生を真っ暗にされた普通の市民はもちろん、戦死覚悟で国(というより為政者)のために戦う兵士も犠牲者だ。それが分からぬ人物に、国を統べる資格はない。