HirokiYamashita

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間のHirokiYamashitaのレビュー・感想・評価

5.0
鑑賞直後のため、落ち着きのない散文になることをご勘弁。

度重なる災害や新たに勃発する他地域での戦争のせいで上書きされてしまっているが、今もなお続くこの戦争。
撮影映像は、断片的ながらリアルタイムでニュースやSNSで目撃してきたはず。
ただ、こうして前後関係を一連の過程として見ることがどれほど重要なことかを知った。

冒頭から一貫して、怒り、悲しみ、震え、衝撃、憎しみ、人が持つ負の感情を全て味わうことになる。それでも、この作品は強く人に薦めたい。
何を感じるかは問題ではなく、人によって様々だろう。
分析的に客観視しようとして、国際情勢に興味を持つかもしれない。ロシア側の立場もある。
感傷的になって、自分の無力を味わうもいい。今日明日からの生き方や世界の捉え方が変わるかもしれない。
ただひたすらに怒りを覚えるでもいい。プーチンやラブロフたちの顔も見かける度に、強い不快感を持ち続けられる。何か行動を起こそうと思うかもしれない。

どうであれ、何かを感じずにはいられない。とてつもないパワーとエネルギーに満ちている。
今は一市民として見守る/静観する/連帯することしかできないが、生涯を通じてどこかの場面で支援したい。そう強く思い続けたい。