嘉戸

ゴッドランド/GODLANDの嘉戸のレビュー・感想・評価

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)
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2時間ずーーっと、自然景を目の前にした時に付き纏う個人の矮小さを自覚した時の、漠然とした不安を体感させられる、ある種何よりも恐ろしい映画
美の根源って破滅願望が正体の一つなんじゃないかと思う

自然が内包している莫大なエネルギーを「時間」で語っている、つまり四次元的現象を二次元スクリーンで描写している
脚色された、映画的な演出が一切なくて、本当に純で、研ぎ澄まされた(自然)表現に全身を包み込まれることで、カメラ越しに語られる現象そのものに放り込まれる、置き去りにされる

自然の構造とは複雑なもので、人間はその複雑さを「複雑」のまま捉えることが出来ないしそれは言葉がそうさせてる
こうやって、抱いてる感情を簡略化させようとしてるんだから、そういう操作が憚れるべき映画が存在したっていいと感じる
嘉戸

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