酸基

ゴッドランド/GODLANDの酸基のネタバレレビュー・内容・結末

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

デンマーク/アイスランド版「沈黙」のような映画。最近の画角狭い、カット長い群映画の中で1番刺さった。全体に運動があり、360度ゆっくりとパンしていく撮影がグッド。中でもアイスランド式の相撲みたいなシーン。雲の翳りと観客の表情を繋ぎ、これからの負の予兆を簡潔に暗示していた。「写真」はこの映画のモチーフだが、差し込むタイミング、画力共に見事。ラストの真上から撮影された「九相図」的な骸の朽ち果てと季節の循環は写真に写すことの出来ない「時間」が強く刻印されている(若干しつこいが)。兎に角、精神的に追い詰められる要素が豊富で満足。この監督は追っていきたい。

追記
作曲はアレックス・ザング・ホンタイと知りビックリ。彼はアルバム「Divine Weight」のインタビュー内で「ここは私の場所ではない」という感覚について喋っていた記憶がある。正にこの映画の内容にピッタリだ。
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