時々なんとなく自分の心情に沿った映画(に見えるもの)を選んで映画館に足を運ぶことがある。
本作も予告編を観て暗めのロードムービーの要素だったり何より火山噴火のシーンの色味が自分にハマり過ぎて、さあ行こうと意気込んだのだけれど、少し長過ぎるかなあという印象。
長回しは好きだから多少冗長なシーンは問題無いのだけれど、長回しに耐えうる構図をいまいち監督が掴みきれないまま撮影した感覚が見受けられた。
自然が多いアイスランドの土壌の上に下手にプロップを置いて賑やかさを出す訳にはいかないし、自然を自然のまま撮影するならばもう少し構図に工夫が欲しかった。
ストーリーや監督の意図も分かると言えば分かるのだけれど全体的に煩雑。
日本自体、神的な要素に独自性があり過ぎてキリスト教圏の思想と相容れない部分があるのは確かだけれど、自分と監督に齟齬があるまま140分以上の映画は多少辛かったという印象。
ただ序盤でも述べたが全体的な色味や、人間を使用した構図は悪くなかったと思う。
